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それで(冬休みの思い出の続き)風邪で朦朧としていたので、私の空想かもしれないけれど大変な奇書を目にしてしまった。遅すぎる発信とはなりましょうが、今もってその筋書きが信じられぬ…!
(そういえばここはもともと書評サイトとして立ち上げたという都市伝説があるけれども! めったなことでは書評を書かぬ性格のものが管理人だったので頓挫したんだって!)
それはともかくくだんの名著は「ラミア虐殺」。名前からこして香気漂うではないですか。
ネタはバレますしファンの方および関係者の皆様にはまず謝っておきますが、この本、ジャンルは本格推理小説ではなく奇書です。ガチでネタがバレるんで(犯人とか)それでもいい方は続きを読むで。
 


背表紙に「長編本格推理」と入っているからといって、「殉教カテリナ車輪」の人だからといって油断できない。油断したら殺される。そういう世界なんだここ(現代推理小説シーン)は!!
誰がいつ清涼院流水になるかわからないんだここ(現代推理小説シーン)は!!もう説明するのが本当難儀ななんですが、まず基本設定として「奔放なお嬢さんのわがままに振り回される二枚目探偵」というキャラもので設定は雪山の山荘。次々殺される人々。裏表紙に「(前略)吹雪の山荘で起こった連続殺人。残された謎のメッセージカード。犯人を探そうとしない滞在者たち。ここには、人倫も尊厳もなかった。殺すか、殺されるか。その二つだけがあった。極上にして凶悪。鬼才渾身の「背徳の本格」、出現。 」とあるので、推理要素+殺し合い要素で?ってかんじかなーとゆるゆる気分で取り組んだ結果がこれだよ!!
もう説明できないので図解にします。

前半(見せ掛けの人物紹介)
図A(既に多少意味不明)
09010701.jpgおかしい、ところどころひどくおかしいが、わからなくはない。
ちょっとボディガードがメンズラブの香りただよわせているかな、という程度のひっかかり。
















後半(実情)
図B(60億年後の地球でインモラルパズラーと呼ばれたのかもしれない。09010701.jpg

カブト虫になった主人公、シュールさにまずは大注目。注目したくなくなって目はすいよせられるじゃないですか。だったらもういっそ動機は樹液でいいじゃないか。樹液のやりとりでいいじゃないか。
そうして平和な森の王国を築いたらいいじゃないか!!!!!

図表の右下、わけわからないサオリとかいう女がラミア(空想上の生き物)になったあげく名推理をみせるというまったく理解のつかぬ展開にも注目。
推理小説として考えるのであればこれがクライマックスなのである。読者を驚かせるのに長けた作者の力量がうかがわれる。


他にも図表だけではあらわせぬ魅力がぎっしり、「十五章 サオリ、一郎をもてあそぶ」など読むだにワクワクする名文です。サオリという美女が一郎というニートのおっさんの部屋に押し入り「あたしみたいないい女があそびにきってやったわよ~」と挨拶、その後しゃべるしゃべるしゃべる!キーツ、ランプシー、ランプエールを引き合いに出して妖怪の話をするわするわ、そして一郎に「バリバリ頭からくってやろうか!」と言ったかと思うと、エロDVDを見つけ出して「あーらやーらしい」と発言。やっと「もてあそび」に入ってくれたか、と目頭が熱くなったとたんに一物を荒らしくひきずりだしてまたしゃべるしゃべるしゃべる! 最終的に「気持ち悪ぃんだよ変態!!」と叫び「殺してやろうか!」と高笑いして帰っていくのです。おおこわい…!サオリさん別に一郎の部屋を訪れる必要なかったのではないですか!! 自分の意思できたというのに何をしに…!

かような名著、誰にも薦めない…薦めないけど本当切実に続編が出て欲しいです。この本にしかないすばらしい雰囲気があるのは確実!あるけだるい午後などに関係者が次々人間外になっていく推理小説でもよむかな~と思われたかたはぜひ。
本当に続編がよみたいです。

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